成績が良い組織の目標のつくり方

目標=達成基準×期限

3月決算の会社では、来期の計画づくりが佳境を迎えている時期だと思います。そこで、計画において重要な目標のつくり方についてご紹介します。

いろいろな企業の計画や目標を見続けていると、その表現を見ただけで、目標を達成できそうかどうかを判断できるようになります。目標を達成できない組織では、総じて自分たちが目指す目標があいまいです。

逆にいうと、成績が良い組織がつくる目標は方向が明確で、達成したか否かを、誰が見てもたやすく判別できます。すると、組織の誰もが同じ方向を向いて取り組むことができるようになります。

目標は「何をどのレベルまで」を表す達成基準と、「いつまでに」という期限の2つで構成されます。例えば「◇◇買い替えキャンペーン」という営業施策の目標は、達成基準が「5台を受注する」、期限が「8月31日までに」を組み合わせて、「8月31日までに5台を受注する」となります。

達成基準は「定量的に」表現する

「定量的」とは、数値や数量で表すことができるもの。例を挙げると、○円、○%、○件、○人など。対義語である「定性的」とは、数値化できないもの、または「定量的」でないものです。具体的には「○○市場の新規開拓」「顧客満足度の向上」などです。定量的の記憶法としては「定量」という漢字から、〇円や〇%のように「量を定める」と覚えることをおすすめします。

例えば、皆さんが部下から「急いで提出します」と言われた場合、1時間後に提出してくれるのか、明日なのか、わかりませんね。「15時までに提出します」と定量的に答えてもらえれば、安心できます。

上図における「〇〇市場の新規開拓」では、どこまでやれば新規開拓の目標が達成できるのか、定かではありません。自分が達成したつもりでも、上司に「もっと高いレベルを求めていたのに」と言われたら悲しくなってしまいます。

そこで「〇〇市場のターゲットリスト200件のうち、10社から受注する(20台を受注する)」という達成基準であれば、営業部員にとって明確になります。組織として20台受注が目標であれば、チーム別に○台、担当者別に○台、と目標を割り振ることが可能になります。

期限を明確にする

「5台を受注する」場合、これから1ヵ月間なのか、1年間なのか、期間の長短によって難易度が大きく変わってきます。そこで「8月31日までに」と期限を設定することが大切です。期限を「8月末」と設定する企業が多く見られますが、「8月31日」と日付で特定しましょう。

日付にすることで期限を強く意識づけできますし、5月や12月の月末日は大型連休中にかかりますので、4月25日(金)、12月26日(金)と設定する方が明確になります。

目標が明確になれば、そこに至る手順が見えてくる

目標は達成してこそ、価値があります。達成基準と期限を明確に定めた目標を作ることができれば、目標(ゴール)が明確になり、どのような手順で進めばよいか、目標設定段階で思考が及ぶようになります。これこそ、目標のつくり方が適切な組織が、目標達成する確率が高いカギなのです。

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目標のつくり方に続いて、事業計画書のつくり方について解説した記事です。下のボタンからどうぞ。

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