売れるかどうかはターゲットリストで決まる

ターゲットリストの質こそすべて

売れる/売れないの違いは「ターゲットリスト」で決まる、と言っても過言ではありません。ニーズがないお客様に対して、すばらしい営業トークをしても、買っていただけません。ターゲットリストとは、営業活動に用いる顧客リストであり、会社名、住所、担当者名と役職などで構成されます。

ターゲットリストの良し悪しによって営業の勝敗が決まるのですから、売れるターゲットリストをどのように作るのか、が重要になってきます。営業担当者はどうしても行きやすいお客様を訪問しがちなので、会社としてターゲットリストづくりに積極的に関与することが大切です。

ターゲットリストはこのように作る

例えば、次の施策に対するターゲットリストを考えてみましょう。
 施策名:○○機械の新規顧客開拓
 目的:競合C社製◇◇機の買い替え促進

施策の重要度や活動期間から考えて、望ましいリストの数は100社。まず、ここを決めます。続いて、競合C社◇◇機を保有しているユーザーをリストアップします。400社になりました。400社から100社へ、どうやって絞り込みましょうか。

法定耐用年数が5年であり、5年のリースが組まれることが多い機械です。そこで、もうすぐリース契約終了を迎える4年前に導入された機械を選びます。すると200社に減りました。さらにリストを半減させないと!

自社にある機械をすべてC社機に集約しているユーザーは他社機にブランドスイッチしづらいので、用途によって複数のメーカーを使い分けているユーザーに絞り込みます。すると、100社になりました。

絞り込む「モノサシ」をどう決めるのか

このようにターゲットリストを絞り込む基準、つまり「モノサシ」をあらかじめ決めておいて、営業担当者がターゲットリストを作成します。先ほどの例におけるモノサシは次の3点でした。
1) 競合C社◇◇機を保有しているユーザー
2) もうすぐリース契約終了を迎える4年前に導入された機械を保有するユーザー
3) 用途によって複数のメーカーを使い分けているユーザー

どういうモノサシにするかが腕の見せ所です。施策の内容、商品や競合状況によって変わってきます。最後に、担当者が作成したターゲットリストを、上司と担当者が相談しながら決定(承認)します。

自社はできているのだろうか

これがあるべき姿なのですが、実際にその通りできている会社ばかりではありません。経営者は「できていないこと」を見つけて、対策を講じなければ、案件が見込み通りに生まれません。

弊社の営業力診断アンケートを受診していただくと、ターゲットリストに対する営業現場の取り組み具合が「見える化」できます。診断項目の中に、次のような質問があります。
・あなたの部下に訪問すべきお客様を明確にさせていますか(ターゲットリストを作らせていますか)?
・部下のターゲットリストをあなたの部下と相談の上(部下が合意の上)で決定していますか?

これらは管理者向け設問であり、担当者には同じ内容を担当者向けの言い方に変えて質問しています。この質問に対して「当てはまる」から「当てはまらない」まで4段階で回答します。Web上で答えていくのですが、以下のような画面イメージです。

この回答を分析することで、会社や部門の営業方針に沿って、担当者と上司が相談しながらターゲットリストを作成しているかどうかを「見える化」できます。中には、上司は「当てはまる」と回答しながら、担当者は「あまり当てはまらない」と逆の回答となる設問が出てきます。同じことを質問しているのに、なぜ上司と担当者とで認識が異なるのか。その原因を探っていくと、問題が見つかることが多々あります。

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