市場動向・顧客ニーズの情報収集も営業の仕事

先日、某所で新規顧客開拓事例を交えて営業力強化をテーマに講演しました。講演後の質疑応答の中で「(新規顧客開拓はもちろん大切ですが)市場や顧客からの情報を会社に持ち帰って社内に伝えることも営業の仕事ではないのでしょうか(後略)」という質問を受けました。

まさしくその通りです。企業の営業部にはいろいろな役割があります。それを整理したのが下の図です。

営業部門の役割

メーカーを例にとると、技術部や開発部が新しい技術や製品を開発・設計して、製造部がモノづくりをします。経理部、総務部、人事部、情報システム部などスタッフ部門も企業活動に欠かせない貢献をしています。営業部は、顧客への訪問、提案、受注などの活動を行い、前述した企業活動にともなって支出した投資や費用を、売上として換金し回収できる唯一の部署です。

これは「狭義の営業」活動であり、営業部に求められる仕事はそれだけではありません。自社の売上を支えてくださる既存顧客との関係維持に尽力し、その中にはクレーム対応も含まれます。既存顧客を維持するだけでは売上を増やせませんので、並行して、新しい顧客を創造・開拓する新規顧客開拓も重要な仕事です。

それ以外にも、市場動向や顧客ニーズを情報収集して技術部や開発部にフィードバックします。商品開発会議に営業部の代表が出席して、市場や顧客をよく知る立場から、商品開発のアイデアや意見を具申します。また、会社の代表として情報を発信することも営業部の仕事です。

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