代理店の強さとは
お客様から引き合いを受け取ったとき、メーカーと代理店とではそのアクションに違いが出てきます。正確に言うと、アクションのスピードが違います。仮に対応が一日遅れた場合、その商品を作っているメーカーの担当者はどことなく他所に逃げられない余裕を持っています(表立ってそうは言いませんが)。一方、代理店の担当者は、お客様が遅いと感じたら別の代理店に乗り換えることが可能なので、一分一秒を争ってアクションをおこします。というより、それを怠ると上司から厳しく怒られます。
ものを開発して生産するメーカーと違い、仕入れて販売することを生業にしている代理店や商社は、商権の開拓と維持が生命線です。代理店や商社は、懇親会の場でくまなく名刺交換を行って、これはという人としっかり話し込み、情報入手と関係づくりにいそしみます。新しい出会いの場である懇親会のような場が、新型コロナウイルス感染防止の観点から、軒並み中止になっています。コロナ禍で対面販売が難しくなると、新規開拓が難しくなり、関係づくりがしっかりできている者に有利に働きます。今まで、コツコツと目立たず人間関係を育んできた人の実力が際立つ時代になったのです。