商談記録を読んで問題を事前察知できるか
営業担当者が日々の商談を記録にまとめて、上司であるマネージャーがその内容を確認して必要な指示をする会社が多いと思います。貴方がマネージャーだったら、営業担当者の次のような商談記録を読んで何を思いますか。
「なぜこういう結果になったんだ? 何が問題だったんだ?」と思うでしょう。
しかし、多くの部下を抱えるマネージャーは、1社1社の商談経緯を細かく記憶していません。担当者に尋ねても「理由がわかりません。先方方針が変わったとしか思えません」と要領を得ない回答です。
法人営業では1つの案件に対して多くの関係者が関与して、長い商談期間がかかります。中には数年がかりの案件もあり、マネージャーはもちろん担当者当人も正確に経緯を覚えていません。そこで、法人営業の長期にわたる商談を記録して履歴管理する目的で、営業支援システムSFAを導入する会社が増えています。SFAで商談履歴を見ると次のようになります。
9月23日に当社がプレゼンした技術ロードマップに対して高い評価を頂きました。次世代機器を提案するにあたり、次回商談で要望仕様を聞き取ることになっていました。次の10月6日の商談には、あいにくキーパーソンの所長が体調を崩してお休みになり、所長から預かった要望仕様を△△主任から聞き取っています。もう読者のみなさんは、お分かりですね。キーパーソンである所長から直接聞き取ってないのです。おまけに、3つの質問のうちCに対しては△△主任が答えられず、所長に確認して頂く宿題が残りました。この答えを頂けてないまま、10月27日の提案に至ったのです。
10月27日の商談結果を読んで粗探しをするのは簡単です。上司に求められるのは、次の10月6日商談だけを読んで、おかしいと気付けるかどうか、です。
おかしいと思ったら過去の商談経緯をSFAで読み返す。担当者に詳しく聴く。そうやって現状を正しく把握して「キーパーソンの所長から直接聴けてないのは心もとないな。私(上司)が同行するからアポをとってくれ」と担当者に指示を出せるかどうか。これが出来ていれば、10月27日の商談結果が変わっていたはずです。ここに上司の営業マネジメント力がかかっています。
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