売上UPにつながるヒントを探せる質問リスト

営業面を深く掘り下げられるか

企業支援の現場では、支援者(中小企業診断士等)が企業経営者に質問を投げかけて現状把握を行い、その結果をもとに改善提案を行います。メーカーであれば、開発、製造、営業等の分野についてヒアリングを実施するのですが、営業面について深く掘り下げられない例が見られるようです。なぜかと言うと、事業計画作成や補助金申請の業務は慣れていても、営業の知識や経験が少ない支援者が多いように感じています。

営業は売上UPに直結する重要な分野です。そこで、筆者が代表を務める「営業力を科学する売上UP研究会」では「営業力深堀り質問リスト」を作成しました。例えば、展示会についての質問リストは下図のような感じです。

キットの詳細を6編の分かりやすい動画で説明しています。
詳細は以下ページをご覧ください。

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チェックリストとしても役立つ

例えば、企業の展示会への取り組みを詳しく知りたい場合、質問リストの展示会編を、上から順番に質問していけばよいのです。右側にはその質問で確認したい意図(例:展示会によって受注となった案件、金額を定量的に把握する)を記載していますから、目的意識をもって質問できます。

営業の知識や経験が不足している支援者のために作成したのですが、営業に詳しい支援者、企業経営者にとっても大きな効果がありました。

筆者は営業のことを知っているつもりですが、企業訪問前にこのリストをながめて、質問したい項目にあらかじめ印をつけておいて(上図で網掛けした箇所が筆者の質問項目でした)、質問していきました。企業経営者との対話は展示会だけでなくあちこち話題が飛びますから、どうしても「確認し忘れた」というモレが発生してしまいがちです。このリストを事前に作っておけば、モレを防止できて、必要な項目をくまなく押さえる効果があったのです。

企業経営者はセルフチェックできる

支援者にとどまらず、企業経営者にも役立ちます。営業力深堀り質問リストには、下図のように実施内容、差別化ポイント欄があって、展示会に出展する際に検討すべきチェックリストとして活用できます。1つずつ点検することで、展示会の取組に不十分な点がない、どこを改善すればよいか発見することができます。

9つの営業項目を網羅

展示会以外にも、情報収集、広報・宣伝、顧客訪問、企画提案、見積作成、商談、配送・納品、アフターフォローという、合計9つの営業項目について「営業力深堀り質問リスト」を用意しました。

営業力強化コンサルティングのすそ野を広げたい

「営業力深堀り質問リスト」以外に「業種別・業務フロータイプ」「業務フロー営業項目カード」というツールを揃えて、営業力強化掘り下げキットと名付けました。

作成した目的は、営業の知識や経験が少ない支援者が、営業課題に踏み込み、売上UPにつながる切り口を見つけて、改善提案が作れるようになること。

その先の目的は、このキットを通して掘り下げた営業課題を企業経営者と支援者が共有して、やがて営業力強化コンサルティングにつながる。それによって、営業力強化コンサルティングの事例が増えて、同分野のコンサルティングのすそ野が広がっていくことを切望しています。

キットの詳細を6編の分かりやすい動画で説明しています。
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