新規顧客開拓の営業プロセス

既存顧客との取引を継続するだけでは、企業の売上を維持することができません。やがて必ず、取引関係が終わる既存顧客が発生するからです。そこで、企業が売上を維持し増やしていくために欠かせない活動が、新規顧客開拓です。

新規顧客開拓とは、取引がない新たな顧客にアプローチして、一から信頼関係を構築して、取引開始につなげる営業活動です。別の言い方をすると、他の業者と取引をしている顧客に、こちらに振り向いてもらい、自社に転注してもらう、難易度が高い活動です。

接点がないお客様にどのようにアポをとるのか。初回訪問で会社や商品の説明をした後に、どうやって次回訪問の約束を取り付けるのか。さらに訪問を重ねる中で、どうやれば提案やプレゼンテーションにもちこめるのか。これらの先に見積提示や成約があります。

このような新規顧客開拓の営業プロセスを図にまとめると、次のようになります。さて、この中でもっとも難しい活動はどのプロセスでしょうか。

新規顧客開拓の営業プロセス

下から上に向かって営業活動が進みます。事前に訪問先の情報収集をして、接触につながりそうなコネクションを探して、初回訪問が実現します。会社や商品を説明し、お客様に役立ちそうな情報を提供し続けます。その中でお客様に「こういうことに困っているんですよ」とつぶやいてもらえれば、宿題をもらえたことになり、初回提案にもちこめます。

「こういうことに困っているんですよ」というつぶやきは、お客様が営業員の情報提供を評価したからこそ、自社の情報を開示してくださったわけです。

前号コラムで、お客様に3回会える「営業ネタ(お役立ち情報)」を充実させる大切さを説明しました。この「情報提供」という難しい活動で特に重要になるのです。

関連記事

  1. デジタルマーケティングのPDCAを回す
  2. 営業方針策定の視点_方針間の連携 営業方針を具体的に作り込む
  3. 値上げの申入れに対して顧客から言われる言葉
  4. 販売代理店ルートにおける情報流.商流 商流以外に情報流の強化が不可欠
  5. 重点顧客における行動計画表 関係部署を巻き込んで全社一丸で組織営業をする
  6. 営業部門の役割 市場動向・顧客ニーズの情報収集も営業の仕事
  7. kintoneを使ったSFA_顧客管理画面 顧客情報はSFAで一元管理する
  8. ロールプレイングを実施するとプレゼン資料を進化できる
PAGE TOP