値上げ交渉ができていますか?

原材料、エネルギー、運賃から人件費まで、企業にとってのあらゆるコストが高騰しています。一方で、お客様への販売価格はそのままという企業が多く見られます。「うちのお客さんは絶対に値上げを認めてくれない」と感じている経営者も多いと思います。しかし、お客様自身もいろいろなコストが値上がりしていて、値上げを受け入れないといけない心境に変わってきています。企業の自助努力の限界を超えたコスト高騰ですので、勇気を出して値上げをお願いする時期が来ています。

一方で、日本は20年以上にわたるデフレ経済下で、値上げを経験したビジネスマンがほとんどいません。そういう中での値上げ交渉には取引を失うリスクがつきまといます。そのため、入念に準備をした上で値上げ交渉に臨みましょう。

まず考えていただきたいこととして、お客様に取引改善をお願いしたいことは、価格の値上げだけでしょうか。「急に必要になった」と1個だけ生産させて標準価格で買い上げる。品質基準が必要以上に厳しいために歩留まりが上がらない。先の注文が読めないので材料をまとめて仕入れられない。こんなことはありませんか。これらはすべてコストアップ要因です。

値上げをお願いしたら、お客様から値上げ幅を縮めるように返されて、値上げ幅だけの交渉に陥っていませんか。それでは勝った/負けたという結果になってしまい、交渉後にぎくしゃくした感情が残ってしまいます。そこで「弊社が材料をまとめ発注できるように、将来の注文見込(フォーキャスト)を定期的に提示していただけないでしょうか」と価格以外の取引条件を提示してみましょう。お客様からみれば、値上げ幅を抑制できるのなら協力しよう、という気持ちになります。お客様とは良好な関係で長く取引したいのですから、お互いにWin&Winになるような妥協点を探りたいものです。

そのように価格以外の要素も検討した上で、値上げ交渉にあたっては原価分析、価格設定、交渉準備の3ステップに分けて準備しましょう。
値上げ交渉ステップ

3ステップの詳細は、営業力強化メニュー「製造業の値上げ交渉実践法」をご覧ください。

仮に値上げ幅がわずかに終わっても、値上げ交渉をすることが大事です。値上げ交渉が上手になり、お客様は価格や取引条件について、より真剣に考えてくださるようになります。

当研究会では、コスト高騰に苦労しておられる中小企業の値上げ交渉を支援しております。興味を持たれた方は、右上の「お問い合わせ」ボタンからご相談ください。

【関連記事】
営業力強化メニュー「製造業の値上げ交渉実践法」

関連記事

  1. 良い商談記録と悪い商談記録、その違いを理解しよう
  2. 営業力診断アンケート_戦略力の質問抜粋 売れるターゲットリストをどのように作るか
  3. 代理店販売のメリット・デメリット
  4. 営業が弱いという現象の問題と原因をさぐる
  5. kintoneを使ったSFA_顧客管理画面 顧客情報はSFAで一元管理する
  6. セミナーの目的を明確にする
  7. 値上げの申入れに対して顧客から言われる言葉
  8. オンラインとリアル(対面)が得意なビジネスシーン オンラインとリアル(対面)が得意なこと
PAGE TOP