ロープレは即効性が高い新入社員教育

先日、或る中小企業経営者から若手社員の教育について相談を受けました。新入社員教育や業務マニュアルが整備されておらず、若手が何をやればよいのか分からず仕事になじめないまま、やがて退社する。代わりを補充すると再び一から教えなければならず、中堅社員の負担感が強まっている。この会社に限らず、弊社が実施する営業力診断アンケートで最若手層の数名が必ず訴える問題であり、苦労しておられる会社が多いと思います。

新入社員教育プログラムや業務マニュアルの整備が王道ですが、整備する負荷が大きく、その時間を捻出しづらいのが現実です。そこで冒頭の会社には、負荷が少なめで即効性があるロープレ(ロールプレイング)を推薦しました。

営業マンのA君は新しい案件の情報を収集できなかった!妥協点が見出せずに受注に失敗した!など、商談がうまく行かないことが多くあります。「失敗した」で済ませたら次の商談を成功に導けません。商談の失敗には、必ず原因があります。その原因を掘り下げていくと、多くの場合で営業マンの準備不足や能力不足に行き着きます。

そういった準備不足や能力不足を改善できるトレーニング技法が、ロールプレイングです。その名の通り、役割(ロール)を演じる(プレイング)を意味します。実際の商談で起こりそうな場面を設定して、営業役と顧客役に扮した二人が商談を模擬的に行うことで、相手の気持ちを洞察して、望ましい行動や基本動作を会得できるトレーニング技法です。

当研究会では、営業役、顧客役に加えて、オブザーバー役を用意した3人制ロールプレイング、名付けてトライアングル・ロープレ法を推奨しています。岡目八目といいますが、当事者の立場を離れて、第三者として客観的に商談を眺めてみると、新たな気付き(新たな発見)を得られます。

新人と先輩社員が一緒にやれば格好の教育になりますし、先輩も自らの経験に沿ってアドバイスできます。新人教育と営業成果を両立できる即効性の高いトレーニング手法です。

トライアングル・ロープレ

ロールプレイングは、法人営業において営業効果が高いトレーニング手法ですが、適切な営業シーンを設定しないと、演者は本気になれませんし、気付きを得られません。そこで当研究会ではロープレ設定表(商談設定表)を用意して、最適な商談シーンを作成する手法を確立しました。それ以外にも、いろいろな定型資料を提供して、お客様が効果的なロールプレイングを行えるお手伝いをしています。

当研究会には、医師向けに難易度が高い営業を行う製薬会社のMRから、工務店や職人に売り込む建築材料メーカーの営業まで、多様な第一線の営業マネージャーがいます。お客様の業種や業態に最適な、ロープレをご提案できます。詳しくは当研究会ホームページ「商談力を高めるロールプレイング」をお読みください。

【関連記事】
オンライン商談の要諦を織り込んだロールプレイングメニューに充実させています。また、分かりやすく解説した20分動画を3本掲載しています。これを見て、読んで商談の成功確率を高めましょう。
営業力強化メニュー「商談力を高めるロールプレイング」

関連記事

  1. 中長期の営業方針が社員に十分浸透していない
  2. 強みが生きるターゲット選定 自社商品を評価するお客様を見つける
  3. 強みが生きるターゲット選定 自社商品を評価するお客様を見つけよう
  4. 環境変化を自社の戦略にどう展開するか?
  5. ロールプレイングでは商談場面を詳しく設定する
  6. 御用聞き営業を強くする付加価値行動 御用聞き営業を磨き直そう
  7. 把握整理するための問いかけ 顧客の戦略の違いを見分ける
  8. 包装材料店の売上UPピラミッド例 営業プロセスごとの達成基準の立て方にコツがある
PAGE TOP