ターゲットリストを上司と担当者が共有する

営業担当者は行きやすいお客様を訪問しがちです。行きやすいとは、訪問を歓迎してくれ、話し相手をしてくださる既存客です。ついつい「何かないでしょうか」と御用聞きスタイルで長居してしまいます。

既存客の中には何らかの事情で取引がなくなる先もあるので、新規顧客の獲得、顧客シェアが低い既存客から新しい取引を獲得する既存顧客の深耕が、企業が売上を維持して増やしていくためには不可欠です。そのためには他の同業者と取引がある企業に出向いて取引を奪取するわけですから、その多くは何度訪問しても会ってもらえない、会っても商談に持ち込めないなど、営業マンにとっては行きにくい先が大部分です。

行きにくい顧客への訪問を継続するためには、訪問先を営業担当者任せにせず、会社や部門としてターゲットリストで訪問先を定めることです。ターゲットリストとは、すでに取引をしている既存客、訪問を続けて取引をゲットしたい新規客を含めて、一覧表にまとめた顧客リストをいいます。会社名、住所、電話など顧客の属性がわかる情報を一覧にまとめます。帝国データバンクや東京商工リサーチなどの企業情報データベースは、業界別にデータを購入できて、年間売上高、従業員数などのデータも揃っていますので、ターゲットを絞り込む尺度になります。

営業担当者による訪問件数は有限なので、訪問する優先順位づけを行います。上司は、担当者が選んだリストを受け取って相談しながら優先順位づけをしていきます。

ターゲットリスト作成フローチャート
1.顧客の年間売上高、従業員数など顧客属性がわかる情報を取り決める
2.外部リストの購入を含めて、新規客を含めたリストを作成する
3.ポジショニングマップで選んだ会社や基準に沿って訪問優先順位を決める
4.担当者のリストを上司が確認する

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