営業管理者にエールを贈る
モノが売れない時代と言われて久しい。
そんな時代に一番苦労しているのは営業マン以上に、経営層や営業マネージャーなど管理者です。
部下に夜討ち朝駆けのモーレツ営業を強いる時代ではなくなりました。働き方改革やワークライフバランスの美名のもと、営業時間に枠がはめられてしまい、そのしわ寄せが営業マネージャーに降りかかっています。
また、やる気や能力が劣る営業マンには、パワーハラスメントに気を配りながら何とか働かせて、営業チームから落伍しないように目配りせねばなりません。まさに、管理者「冬の時代」です。
個人と違って企業の場合はいきなり注文することは少なく、提案、見積などの営業プロセスに沿って商談が進み、条件に合意してはじめて注文に至ります。管理者は、営業マンと一緒に一つ一つの案件の進行具合を見極めて、次の一手を指示していく営業マネジメントが求められています。
先代から引き継いだ経営者、担当者時代の成績や年齢によって昇進した営業マネージャーは、管理者としての教育を十分受けないままに、商談や予算の管理、部下の指導を任されていることが多いようです。営業マネジメントの手法を「手っ取り早く知りたい」「読んだらすぐ実践したい」と切望しています。
「売れる営業マン」になるための本は巷に多くありますが、「営業組織を率いる営業管理者」向けの書籍は多くありません。「自分が売れるようになる」営業ノウハウは手法が明確で実践しやすい反面、「人を売れる人間に変身させる」営業マネジメントは体系化されておらず、成功ストーリーが確立していないことが一因です。
本コラムは、もがき苦しむ営業管理者に向けて「人を売れる人間に変身させる」営業マネジメントについて書き記しています。