目標を正しく設定できていますか

目標は達成基準と期限の組み合わせ

売上目標、利益目標、問い合わせ獲得目標、展示会来場者数の目標など、営業現場には目標があふれています。岩波書店の『広辞苑』によると「目標」という言葉の定義は「目的を達成するために設けためあて」です。

営業部門において目標をどのように示せばよいでしょうか。例えば「◇◇買い替えキャンペーン」という営業施策を立てた場合、活動の達成/未達成を誰でも同じように判定できるように、数字を用いて「定量的に」目標を設定します。具体的には「何をどのレベルまで」を表す達成基準と、「いつまで」という期限の2つで構成されます。

「何をどのレベルまで」を表す達成基準とは「5台を受注する」。「何を」は受注台数であり、「どのレベルまで」が5台となります。「いつまで」という期限については「8月31日までに」となります。期限を「8月末」と設定される企業が多く見られますが、8月31日と日付で特定しましょう。日付にすることで期限を強く意識づけできますし、期限を過ぎた9月1日の朝に5台受注しているかどうかで、目標を達成できたかどうか一目瞭然です。

図に表すと以下の通りです。達成基準と期限をどのように設定するかによって、グラフの角度が急傾斜になったり、なだらかな傾斜に変わります。営業管理者は、自分たちが置かれた状況(売上目標の達成状況)と営業チームの実力を踏まえて、どの程度の傾斜角度にするのか決めます。この目標の設定具合が腕の見せ所でもあります。

達成基準の選び方

期限は日時で示すのでわかりやすいですが、達成基準はいろいろな要素から選べます。売上に直結する達成基準として、受注台数(件数、数量、金額)、や売上台数(件数、数量、金額)などがあります。そして粗利額や粗利率のような利益も選択肢になります。

行動にかかわる達成基準としては、訪問件数、チラシ配布件数、引合件数、案件数、提案件数、見積件数などがあります。受注や売上は行動に対する結果であり、行動している時に把握するのは困難です。行動している途中に進捗管理するためには、現場の人が数えやすい方がよく、行動にかかわる達成基準を併用することをおすすめします。

【関連図書】
当テーマは、渡邉卓著「図解で早わかり 営業力強化の基本と手法」(アニモ出版)の3-5項(P.56-57)に掲載されています。目次や1章の内容は、アマゾンの当書籍ページでご覧いただけます。

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