顧客情報はどのように管理していますか
お客様の情報(顧客情報といいます)は言うまでもなく重要です。ではその重要な顧客情報は、誰がどこに保管して管理していますか。この質問に対して「担当する営業マン個々人です」と答える中小企業が実に多く、会社として情報共有されていないのです。長年勤めた営業マンもある年齢に達したら否応なく定年退職を迫られて、貴重な顧客情報が後任に引き継がれないまま消えていきます。
住所、電話番号、代表者名、資本金や決算月などの基本データは、帝国データバンクや東京商工リサーチから購入できるのですが、お客様への納入機器情報やパーソン情報などは、お金を積んでも入手が困難な重要顧客情報です。前者の納入機器情報は「型番:〇〇、メーカー:△△、納入年月:□□、備考:リースアップは2022年3月」のように記載されます。当社納入機器だけでなく、競合他社が納入した機器も当然のことながら捕捉すべき対象です。
これを見れば、2022年3月末のリースアップを見据えて半年前(2021年9月)からアプローチしよう、などと営業戦略を立てることができます。後者のパーソン情報であれば「氏名:〇〇〇〇、役職:取締役工場長、立場:キーマン(当社寄り)」と書かれていれば、素晴らしい情報資産です。2021年9月にまず〇〇工場長を訪問すればよい、とわかります。前回コラムで紹介したkintoneによるSFAには、下図のような顧客管理画面が備わっています。
企業によっては、帝国データバンクの評点を流し込みたい、与信情報を入れたい等の個別リクエストが寄せられて、それに基づいて最適なSFAを作りこんでいきます。このような顧客情報があれば、営業マンの担当替えで新旧担当者が同行する挨拶訪問がなくても、SFA情報を読めば、最低限の引継ぎが可能になります。お客様の基本情報は、情報システムやデータベースを有効活用して会社としてしっかり管理していきましょう。
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コラム第45号 パーソン情報のプロフィール