【バンクビジネス連動企画:第2回】1件のお役立ち情報を持っていこう
【近代セールス社「バンクビジネス」誌2017年5月1日号】
※当企画は、近代セールス社「バンクビジネス」誌の連載「すぐに成果が出る法人営業力UPセミナー」に連動しています。「バンクビジネス」誌の詳細は、こちらから。
第2回 商談プロセス「情報提供」編 「1件のお役立ち情報を持っていこう」
金融機関の若手行職員向けの雑誌「バンクビジネス」において、当研究会の会員が執筆する連載が始まりました。2017年4月1日号スタートの連載「すぐに成果が出る法人営業力UPセミナー」という毎月1ページのショートセミナーです。 この連動企画では、雑誌の1ページに入りきらない、とっておきの豆知識を紹介します。また、内容は金融行職員さんに限ったものではなく、対象を広く一般企業の営業マンとして役立つものにしました。これを読んで、明日からの営業活動に役立てていきましょう。
なぜお役立ち情報が必要か?
面談時に持って行くと役に立つ、お役立ち情報。ただの情報ではなく、なぜ「お役立ち」情報なのでしょうか?よく面談時の最初に、緊張した空気を和らげるつかみのトークのことを、「アイスブレイク」と言います。アイスブレイクとは、天気や季節の話題、最新のニュースや趣味、食事等の話が主なものです。例えば、昨日の野球見ましたか?と話し、相手が巨人ファンだと分かれば、今後巨人戦の結果をネタに話を切り出していくことも効果的でしょう。ただし、いつまでもその話だけでは、受注にはつながらず、ただの「同じファン」とだけしか認識されません。将来の受注につなげるためには、相手の事業についての「お役立ち情報」が必要です。是非訪問時には、「お役立ち情報」を1件は持って行くようにしましょう。
持参する情報は自社情報だけか?
「情報をお持ちしました」と紹介するのはいつも自社の情報・新製品・新技術情報のみ、こんなことありませんか!でもその情報って本当に顧客の「役」に立つ情報なのでしょうか?実は自社にとっては知らせたい情報でも、顧客にとってはあまり関係の無い情報ということもあります。例えば携帯電話向けに開発した新商品を、産業機器メーカーに紹介した場合、聞いた産業機器メーカーはその商品をどう使えばよいか判断がつきませんよね。この場合、無理に自社の新商品を紹介しなくても、産業機器メーカーにマッチした競合の商品の情報や業界情報等をもっていったほうが、「お、うちのことをちゃんと考えてくれているな」と感じてもらえるのです。自社目線ではなく、お客目線に立ち、情報を選別しましょう。
持参した情報は残るようにしよう
下記図表「商談中の情報提供の流れ」のように、最後まで面談相手に紹介したい情報を全部紹介でき、次回のアポまで取れ、良い打ち合わせだった、、、と思って席を立つことありますよね。もしくは相手が興味なさそうだったので、早々に話を切り上げ別話題を開始する、ということもありますよね。どちらの場合でも、面談相手に何か渡せていますか?面談中に相手がメモを一切取らない人であれば、あなたが1時間話したことでも、残念ながら3日後にはほとんど忘れられてしまいます。あなたがせっかく役に立ちそうな情報を伝えたとしても、相手の記憶からなくなってしまう可能性が高いのです。そのため、記憶に残せなくてくも、「記録」として、残せるようにしましょう。情報が入ったレポートやチラシ、新聞や雑誌のコピー等、「紙」で準備して、持って行き、置いてくるようにしましょう。相手が何かの時に、「あ、そういえば、あの情報って使えるのかな、ちょっと確認してみよう」と思い出してくれることを期待して情報を残すようにしましょう。