PMIに着手するには正確な現状把握が不可欠
最近、PMIという言葉を見かけることが増えました。PMIとは、M&A(企業の合併・買収)成立後に行われる統合作業を意味する英語、Post Merger Integrationの頭文字からきています。M&Aの目的(例:品揃えの拡大による売上増大など)を実現して、統合の効果を最大化させる作業のことです。近年は創業経営者の高年齢化にともなって事業承継の必要性が高まっています。国や行政によるM&Aを後押しする政策が充実して、M&Aの件数は増えているものの、その後のPMIになかなか取り組めていないことが背景にあるようです。
筆者が以前勤めていた企業が同業他社と合弁会社を設立した際、筆者自身がPMIチームの中核メンバーとして長く、そして深く従事した経験があります。その関係もあって最近或る県でPMIセミナーの講師を務めたところ、事業承継・引継ぎ支援センター、税理士法人や会計事務所など多くの受講者がこられました。
なぜ当コラムでPMIの話題かというと、弊社のウリである営業力診断アンケートは、PMIに有効なのです。正確に言うと、売上増大のためには営業面のPMIに取り組むことが不可欠であり、最初に正確な現状把握をするために、営業力を診断することが効果的です。例えていうと、お医者さんは患者さんの説明を聞いたあと、必ずレントゲンや血液検査をした上で治療方針を出すのと一緒です。現状をデータで包括的に認識しないと、正しい方針を出せません。
つい最近も、3年くらい前に買収した会社でいよいよ営業力強化に取り組むにあたって、営業力診断アンケートを受診した企業があります。営業力や営業課題を見える化し、営業員の生の声を集めて営業改革のヒントにしていきます。営業力診断アンケートを構成する55問のうち、問22、問35、問50では次のような回答が得られます。
営業員の1週間の訪問件数、その会社が揃えている営業ツール、営業会議での議題。これだけ精緻な情報は社長に質問しても教えてもらえません。これを見れば、どういう営業スタイルなのか、お互いの営業部をどのように統合すればよいのか、など判断できます。統合直後の会社がPMIに取り組む際、統合から3年くらい経って売上増大のために営業面のPMIに取り組む場合に、ぜひご検討ください。
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