法人営業で人間関係を測るモノサシ

先週のブログ「御用聞き営業は提案営業より優れているのか?」では、読者の方から多くのフィードバックをいただきました。なぜか?と思いを巡らせると、「御用聞き営業が時代遅れ」という風潮がみられる中で、ブログを読んで光明を見出した方が多かったからではないでしょうか。

御用聞き営業でよく言われるのが、「売れない営業員は話しやすい客に行きがち」「できる営業員は訪問せずとも電話で用件を済ませる」。これらは読者の皆さんも思い当たる節があると思います。これを規定しているのが人間関係の濃淡です。

法人営業では人間関係という言葉がよく出てきます。「今回の勝因は?」と大型受注をした営業員に尋ねると、一番多い返事は「人間関係です」。確かに、御用聞き営業でも提案営業でも、人間関係を確立できていないと、お客様と面談できていても引き合いを教えていただけません。敗戦理由を訊くと「土俵に上がれなかった」という回答の多くが、これに該当します。お客様は大事な案件になればなるほど、人間関係を築けている営業員に相談します。

ここで問題です。皆様の会社では、法人営業の勝ち負けで重要な「人間関係を測るモノサシ」をもっておられますか。

弊社では、下図のような「顧客との関係性レベル」を用意しています。既存優良客でも顧客との関係性レベルが低い場合があります。例えば、大型案件を何件も納品したのは前任者であって、現在の担当者は売ったことがないケースがまさに当てはまります。前任者の時代にはレベル8,9だったのが、現担当者はレベル5どまりというところでしょうか。こういうケースは要注意でして、「土俵に上がれず不戦敗」がよく発生します。

顧客との関係性レベル

それを防ぐために必要なことは2つあります。1つは、マネージャーは重要顧客との関係性レベルを定期的に測り、レベルが低い場合には対策を講じること。2つめは、担当者どうしだけでなく、マネージャー層、社長・経営層など複数のルートで関係を築いておくことです。こうすることで、重要顧客との関係性を維持でき、「土俵に上がれず不戦敗」を防ぐことができます。

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