営業会議の実践法

よくある営業会議の問題点

ほとんどの会社では、毎週・毎月営業会議を行っていると思います。しかし、ほとんどの営業会議が、状況報告ばかりの「報告会」になっていたり、次のアクションが決まらない「無意味な会議」となっているのではないでしょうか?「状況報告だけ」ならば、わざわざ忙しい時間を割いて全員が集まる必要があるのでしょうか?その分、顧客訪問に時間を割いた方が売上拡大に結び付くのではないでしょうか?

営業会議の実践法1

営業会議にかかるコスト

営業会議にかかるコストを計算してみましょう。
一月の給与が40万円の営業社員の場合、営業社員の時給は約2,400円。
営業社員5人で会議を3時間実施すると、営業会議にかかる人件費は約4万円となります。
また、一人当たり月間1,000万円の売上が期待できるとすると、営業社員5人で約94万円の売上機会ロスが発生します。
月2回年24回実施したとしたら、約96万円の人件費コストと、約2,260万円の売上機会ロスが発生することになるのです。
これだけの人件費のコストや売上機会ロスがかかるのに対して、営業会議の価値があるのか、皆さんも疑問に思いませんか?

営業会議の実践法2

営業会議の本質的な目的とは

根本的な問題は、営業会議が「情報共有の場」だけに陥っていることです。
営業会議の本質的な目的は、営業活動におけるPDCA(Plan、Do、Check、Action)の「CとA」。つまり計画の進捗状況を把握し、実績との間のギャップを埋めるための改善策を決めて行動することで、受注率を高めたり、売上を拡大したりすることなのです。
そもそも、会議とは、「関係者が集まって相談し、物事を決定すること」(大辞泉)、つまり組織の課題に対し、メンバー同士が、多角的な視点から意見を交換して、意思決定を行うことなのです。
すると、営業会議は、営業の行動計画に対して、進捗状況からギャップを明確化し、計画達成するための改善策を決定する場であり、構成メンバーの多角的な視点や意見から、「次の打ち手」を明確化にして、売上拡大に向けて「アクション」していくためのものなのです。

営業会議の実践法3

営業会議の4つのポイント

営業会議を行う目的は、営業活動のPDCAを正しく回すことです。よって「P(計画)」「D(実行)」「C(チェック)」「A(改善策の決定)」の各視点で、押さえるべきポイントがあります。
計画(P)の視点では、「やるべきこと(アクションアイテム)」と「期限」を決めることです。そして、アクションアイテムは後でチェックできるよう「定量表現」するようにしましょう。
実行(D)の視点では、計画した行動計画を、「100%やり切る」意識を、担当者に持たせることが重要です。営業担当者が、自主的に「行動計画を100%やり切る」意識を持つようになれば、会議の場で、細かく進捗を確認する必要はなくなります。
チェック(C)の視点では、営業担当者が自分の進捗状況を資料にまとめ、会議前に参加者が資料を確認しておくことです。会議の場は、「報告」ではなく、「改善策」の検討に時間を割きます。
改善の決定(A)の視点では、会議の参加者全員からアイデアを出してもらうことが大切です。上司から担当者への一方的な指導ならば、会議ではなく、個別指導の方が有効ではないでしょうか?つまり、わざわざ会議を開催する目的は、メンバーの多様な意見を集めること、そして個人プレーでなく、チームプレーで、売上拡大を達成していく風土を育むことなのです。

営業会議の実践法4

営業プロセスを意識して改善案を導き出そう

営業会議で、最も時間を割きたいのは、改善「A」の視点でのアイデア出しです。
改善案を考えるためには、会議の参加者からアイデアを出してもらうことが大切です。しかし、毎回、的を得たアイデアが出てくるとは限りません。アイデアを出すにあたっては、日頃から、現状分析や問題解決のためのスキルを高めておく必要があります。
改善案を導き出すための有効な方法は、営業活動を「プロセス」に分解して、どのプロセスで問題が起きているのか見極めることです。
「営業活動はプロセスに分けられる」ことを意識し、改善案を考える営業会議が浸透すれば、必ず営業結果が変わります。

営業会議の実践法5

経営支援事例

営業力診断アンケートで可視化した課題を、当メニューを使って営業力強化を行った実際の経営支援事例です。A4両面のPDFにまとめていますので、ご覧ください。

「企業診断」2019年10月号(同友館)に掲載されました!
 売上アップ!中小企業とコンサルタントのための営業力強化支援
 第3章事例-Vol.2

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